省力化投資補助金(一般型)第1回採択結果公開&第3回公募実施決定!

2025/06/19

はじめに

 今年から新たに始動した省力化投資補助金(一般型)ですが、待望の第1回公募の採択結果が公開されました。加えて、5月末に第2回公募を締め切ると同時に、第3回公募のおおまかなスケジュールが発表されました。

◆中小企業省力化投資補助事業(一般型) 第3回公募のスケジュールについて

《参考》省力化投資補助金(一般型)HP「スケジュール」
《参考》省力化投資補助金(一般型)HP「採択結果」

本コラムでは、その内容と今後の予想について簡潔に説明していきます。

そもそも省力化投資補助金(一般型)とは?

省力化投資補助金(一般型)とは、令和6年度補正予算で3,000億円規模での運用が決定された、中小企業者等を対象とした業務プロセスの「省力化」を推進するための補助金です。省力化とは、オーダーメイド設備の導入等を行い、業務プロセス等を自動化することを指します。
 現在まで計2回の公募が行われており、補助金額は最大で1億円にもなる大型の補助金となっています。ただし、事業者の業況等に沿った省力化投資を支援する補助金ですので、単体の設備導入等は対象外です。
また、事務局によって省力化効果が高いと判断し、カタログに登録された設備から導入設備を選定するカタログ注文型と比較して、一般型は審査項目が多く条件としても高いものとなっています。
そのため、まずは導入したい設備が登録されているのかどうか、随時申請受付中の「カタログ注文型」にも目を通してみることをお勧めします。

《参考》シェアビジョンコラム「省力化投資補助金(一般型)公募要領が発表!」

第1回公募の採択結果

 公募開始初となる採択発表が行われた省力化補助金(一般型)。まずはその採択結果をまとめて確認してみましょう。

省力化投資補助金(一般型)第1回公募採択者発表

第1回公募の結果は上記の通りとなりました。直近公募にて、採択率が50%あたりを行き来するものづくり補助金全体、及び省力化投資補助金(一般型)の前身と考えられるものづくり補助金の省力化(オーダーメイド)枠が新設された17次公募の29%と比べてもかなり高めの採択率となりました。

採択結果の内訳

・主たる業種別の採択件数割合
《参考》省力化投資補助金(一般型)HP「採択結果概要」

・採択者における補助金申請額の分布
《参考》省力化投資補助金(一般型)HP「採択結果概要」

補助金申請額は1,500万円~1,750万円が17.6%と最も多く、全体としては1,000万円~3,000万円ほどがボリュームゾーンとなりました。


・採択された案件の事例
《参考》省力化投資補助金(一般型)HP「採択結果概要」

 実際に採択された案件としては、3Dスキャナーを搭載した溶接ロボットを導入し属人的な溶接工程を自動化するものや、三次元測定機導入による省力化を実現するもの等がありました。

 全体の傾向としては、やはり一連の業務プロセスを全て自動化するものや、オーダーメイド性の高い設備導入を行うものと言った審査項目への適合性が高いものが採択されているという印象を受けました。

 では、次の応募チャンスはいつになるのでしょうか?ここから第3回公募のスケジュールを確認していきましょう。

第3回公募のスケジュール

 2025年5月30日(金)の17時に第2回公募の申請締切があった省力化投資補助金(一般型)ですが、早速同日に第3回公募のおおまかなスケジュールが発表されました。スケジュールは以下の通りです。

最後に

 第3回公募の申請期間は8月中です。
注意として、省力化投資補助金の1回あたりの公募スケジュールは期間が短い傾向にあります。例えば、第1回公募は1月30日に公募が開始されてから申請期間は3月19日~3月31日とトータルの準備期間としては2か月あまりでした。

 しかし、第1回公募の際、事業計画書の参考様式が2月下旬に公表されてから約1か月と、非常にタイトな期間で事業計画書の策定を進めなければなりませんでした。

 第3回公募に関しても、詳細のスケジュールや公募要領が公開されてから準備をするとなると、2か月を切った期間で準備を進めなければなりません。
 詳細の情報に関しては、今後公式サイトで発表されますので、情報が出次第確認しましょう。

内容変化はある?

 今回第3回公募が発表された省力化投資補助金(一般型)ですが、公募要領は6月中旬発表となっており、まだ詳細は判明していません。
 ただし、第1回公募、第2回公募と公募要領の大きな改定は行われておらず、年3~4回の実施が予定されていること等から、第3回公募も大きな改定が行われることはないと予想されます。

第4回公募の実施はある?

 第1回の採択結果からは、全体の補助金額がおおよそで270億円に達することもわかりました。事業再構築補助金の基金を活用し約3,000億円規模で組まれた補助事業でありますが、「カタログ注文型」の採択結果が公表されていないことから、残りの予算は明らかではありません。

 一般型の方が交付予定額も大きい点や、ものづくり補助金と比較しても申請者数全体が少なかった点から、もしかすると年内の第4回公募がある可能性もでてきました。

 オーダーメイドの省力化設備の導入を検討し、第3回公募の利用を予定されている場合、公募締切まで3ヵ月を切っていますので、スケジュール感を押さえて、過去公募回を参考に早めの事業計画の構想を行うことをお勧めします。

準備はお早めに

 事業計画書の策定だけでも最低1か月はかかると見込んでおくと良いでしょう。
 策定に必要な見積書の取得や、借入にて補助事業の実施を検討されている方は、添付書類の金融機関が発行する資金調達確認書の発行にも期間がかかることを念頭に置いて準備を進める必要がありますので注意してください。
 申請を希望される方は、第2回公募の公募要領を参考に、事業計画書を始め、先んじて必要書類の準備に取り掛かっておくとよいでしょう。

《参考》省力化投資補助金(一般型)HP「資料ダウンロード」

まとめ

 第1回の採択発表と第3回のおおまかなスケジュール公開が行われた省力化補助金(一般型)。全体の採択率は約7割と高く、第4回公募の可能性も見えてきたことから、応募数が増える可能性も高くなっていると言えます。
 加えて、第3回公募の開始まで2ヵ月を切っているため、人手不足解消のための省力化投資を検討されている事業者の方は、今からの早めの準備を始めましょう。

 限られた準備期間で採択に向けて余すことなく準備を進めるには、補助金に精通している認定支援機関の活用をおすすめします。一度相談してみてはいかがでしょうか。
筆者・監修

省力化補助金編集部

シェアビジョン株式会社

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