注目の新補助金!中小企業省力化投資補助事業 ものづくり補助金とはどこが違う!?
省力化補助金はじめに
これは、従来のものづくり補助金とは異なり、中小企業の業務プロセスの省力化や生産性向上を主な目的とした補助事業です。
今回は、現時点でわかっている中小企業省力化投資補助事業の概要とものづくり補助金との違いを解説します。
これまでのものづくり補助金
ものづくり補助金は、これまでも公募回によって要件や申請枠が変更されてきました。次回公募以降の令和5年度補正予算では、補助上限額の大幅な引き上げによって、省力化投資を重点支援することが発表されています。
次回公募以降のものづくり補助金について

主な変更点は、「申請枠」と「類型」の変更です。具体的には以下の変更点や傾向があります。
省力化(オーダーメイド)枠の新設
補助上限金額が最大8,000万円(大幅賃上げ特例を使用しない場合)と大幅に引き上げられ、支援が重点化されます。
製品・サービス高付加価値化枠とグローバル枠の整理統合
また、製品・サービス高付加価値化枠のうち、革新的な製品・サービス開発を支援する通常類型と、DX(デジタルトランスフォーメーション)とGX(グリーントランスフォーメーション)に関連する分野に資する開発を支援する成長分野進出類型(DX・GX)に分けられます。
通常類型は補助上限金額が最大1,250万円(大幅賃上げ特例を使用しない場合)、補助率は1/2です。
成長分野進出類型(DX・GX)の場合、補助上限金額が最大2,500万円(大幅賃上げ特例を使用しない場合)、補助率が2/3となり、通常類型よりも補助上限額・補助率を引き上げられ、支援が重点化されます。
大幅賃上げに係る補助上限額引き上げ特例の拡充
海外展開支援の強化
※ 17次締切の公募に応募する事業者は、18次締切の公募には応募できませんので、ご注意ください。
DX(デジタルトランスフォーメーション)とは、組織や企業がデジタル技術を活用して業務やビジネスモデルを変革し、持続的な競争優位性を確立するための取り組みを指します。デジタル技術を活用した製品・サービス開発を支援する類型です。
DXは、デジタルテクノロジーを活用してビジネスプロセス、企業文化、顧客体験を変革し、市場の要求に応えるプロセスを指します。企業がデジタル化を進め、より効率的で柔軟なビジネス運営が実現可能です。
GXとは
GX(グリーントランスフォーメーション) とは、化石燃料に依存する経済から、太陽光発電や風力発電のクリーンエネルギーへの転換を目指す取り組みです。温室効果ガスの排出削減を通じて、カーボンニュートラルな社会を実現する目標としています。
企業はデジタル化を進め、環境に配慮したビジネスモデルへの移行を図れるでしょう。
カタログ型省力化補助金とものづくり補助金オーダーメイド枠との違い
「カタログ型省力化補助金」は、物価高騰と人手不足に悩む中小企業に対して、IoT、ロボット、AI等、人手不足解消に効果がある設備投資に対する補助金です。カタログに登録された設備を導入し、省力化をはかることを目的としています。
「カタログ型省力化補助金」は、中小企業等が簡易で即効性がある省力化投資を目的としているため、申請自体が比較的簡単でスピーディーに事業が実施できることが予想できます。初めて補助金を活用しようという事業者の方も、比較的チャレンジしやすい補助金だと言えるでしょう。
ものづくり補助金の省力化(オーダーメイド)枠:個々の事業者に応じたオーダーメイド型の省力化投資を支援
一方で、「ものづくり補助金の省力化(オーダーメイド)枠」は、中小企業や小規模事業者が人手不足の解消を目的とした、生産プロセスの省力化の取り組みを進めるための補助金です。
具体的には、外部と連携して事業者の個々の業務に応じて専用で設計された、AI、ロボット、センサーのデジタル技術を活用したオーダーメイド設備やシステムを導入することが必要となります。補助金額は大きくなりますが、申請までの準備にも事業の実施にも時間と労力がかかることが予想できるため、補助金活用の難易度としては、高い方になるかと思われます。
活用のイメージとしては、以下のような例が挙げられています。
例)熟練技術者が手作業で行っていた組立工程に、システムインテグレータ(SIer)と共同で開発したAIや画像判別技術を用いた自動組立ロボットを導入し、完全自動化・24時間操業を実現。組立工程における生産性が向上するとともに、熟練技術者は付加価値の高い業務に従事することが可能となった。
現時点では、経済産業省からの正式発表がないため、詳細なスケジュールは不明ですが、カタログから製品を選んで申請を行うという点で、現行のIT導入補助金と同じようなスピード感で実施される可能性があります。
カタログ型省力化補助金とものづくり補助金のスケジュールは以下の通りです。
省力化投資補助金カタログ型 | 17次ものづくり補助金 |
令和6年4月以降複数回締め切りがあることが予想されます。 | 公募開始:令和5年12月27日(水)公募要領公表 |
GビズIDを使用した電子申請や、必要書類の整理など、申請方法等は、大きく異ならないことが予想されます。
補助対象者・対象業種
補助対象者は中小企業や小規模企業者・小規模事業者などが対象です。カタログ型省力化補助金も同様であると考えられます。
「カタログ型省力化補助金」と「ものづくり補助金」の対象業種には以下の違いがあります。
カタログ型省力化投資補助金は、
製造業
飲食業
宿泊業
建設業
農業
物流業
ものづくり補助金は、製造業のほか、ソフトウェアやサービス開発の業種も対象としています。
製造業、建設業、運輸業、旅行業
卸売業
サービス業(ソフトウェア業、情報処理サービス業、旅館業を除く)
小売業
ゴム製品製造業(自動車又は航空機用タイヤ及びチューブ製造業並びに工業用ベルト製造業を除く)
ソフトウェア業又は情報処理サービス業
旅館業
その他の業種(上記以外)
大きくは異なりませんが、特徴としては、
「カタログ型省力化補助金」は人手不足の課題があり、カタログに掲載される製品・設備を導入して省力化を図る中小企業等が対象です。
「ものづくり補助金の省力化(オーダーメイド)枠」は、オーダーメイドの設備を導入し生産プロセスやサービス提供方法を効率化する中小企業等が対象です。
したがって、「省力化(オーダーメイド)枠」はより特定のニーズに応じた設備導入を支援する点で異なります。
投資規模と補助金額
結論からいうと、カタログ型は比較的小額の投資が対象で、ものづくり補助金省力化(オーダーメイド)枠の方が大規模な投資が前提となっています。
次回公募におけるものづくり補助金(オーダーメイド枠)とカタログ型の省力化投資補助事業の補助上限額や補助率をまとめると、以下のようになります。
項目 | 補助上限額 | 補助率 |
---|---|---|
17次省力化(オーダーメイド)枠 | 従業員数5人以下:750万円(1,000万円) | 1/2 |
省力化投資補助事業(カタログ型) | 従業員5人以下:200万円(300万円) | 1/2 |
カタログ型省力化補助金は、個人事業主や中小企業を中心とした、身近な省力化投資を支援します。
一方、ものづくり補助金の省力化(オーダーメイド)枠はより大規模な設備投資や事業拡大を後押しする役割があるでしょう。
対象設備
「カタログ型省力化補助金」と「ものづくり補助金の省力化(オーダーメイド)枠」の対象設備について、以下の違いがあります。
カタログ型省力化補助金は、省力化設備として国が指定する機械装置等の導入を支援する制度です。対象となる設備は、事前に公表された機械装置等のカタログに記載されたものに限定されます。
ものづくり補助金は、より幅広い設備投資を支援します。
生産性向上に資するオーダーメイドの機械装置や専用ソフトウェア
測定工具・検査工具の導入
つまり、カタログ型は指定された機械装置に限定されるのに対し、ものづくり補助金の方が自社の取り組みに合わせて広い範囲が対象設備になります。
まとめ
対象業種、設備、補助条件に多くの違いがあるため、事業内容に応じて、自社に適した補助金の選択が大切です。
国や自治体が提供する様々な補助金制度を上手に活用することで、設備投資や事業拡大にかかる初期コストの負担を軽減できます。
経営安定のためにも時間と労力がかかりますが、自分の会社にあった補助金選びを検討してみてください。
省力化補助金編集部
シェアビジョン株式会社
認定支援機関(認定経営革新等支援機関※)である、シェアビジョン株式会社において、80%以上の採択率を誇る申請書を作成してきたメンバーによる編集部が監修・執筆しています。
当社は、2017年の会社設立以来、ものづくり補助金や事業再構築補助金等の補助金申請サポートをはじめとしたコンサルティングサービスを提供してまいりました。『顧客・従業員のビジョンを共有し、その実現をサポートすることで社会の発展と幸福を追求する』を経営理念とし、中小企業の経営者のビジョンに寄り添い、ビジネスの課題を解決するための手助けをしています。支援してきたクライアントは1,300社以上、業界は製造業、建設業、卸売業、小売業、飲食業など多岐に渡ります。このブログでは、中小企業の経営者にとって有益な情報を分かりやすくお届けしてまいります。
※認定経営革新等支援機関とは?
中小企業支援に関する専門的知識や実務経験が一定レベル以上にあると国が認定した経営相談先です。全国各地に3万箇所以上の認定支援機関があり、税理士、税理士法人、公認会計士、中小企業診断士、商工会・商工会議所、金融機関、経営コンサルティング会社等が選出されています。認定支援機関を活用することで、補助金申請だけでなく、財務状況、財務内容、経営状況に関する調査・分析までを支援するため、自社の経営課題の「見える化」に役立ちます。
カテゴリー
最新の記事
- 省力化投資補助金(一般型)公募要領が発表!
- 新たに省力化投資補助金のカテゴリに複合加工機が追加!
- 省力化投資補助金でリースの活用が可能に
- 省力化投資補助金大幅リニューアル! 最大1億円補助の一般型が登場
- 省力化投資補助金の採択率は?採択率を上げるポイント
- 飲食業にオススメ! 省力化投資補助金で導入できる設備は!?
- 省力化投資補助金の製品カテゴリに溶接機が追加
- 省力化投資補助金は製造業は使えない・使いにくい!?
- 省力化投資補助金のカテゴリに工作機械(5軸マシニング)が登場!
- 中小企業省力化投資補助金 9月10月最新情報変更点まとめ
- 続報! 中小企業省力化投資補助金 応募・交付申請は随時受付に
- 中小企業省力化投資補助金第2回公募の申請受付がまもなくスタート!
- 省力化投資補助金第1回公募回のスケジュールが発表!
- 省力化製品販売事業者登録要領が発表!
- 省力化投資補助金 製品カタログ公開スタート!
- 省力化投資補助金公募要領発表!
- カタログ枠の対象製品について
- 省力化投資補助事業 補助金申請・カタログ登録の流れ
- 速報!省力化補助金 基本要件等 最新情報(事務局 公募要領より)
- 令和5年度補正予算、中堅企業が申請できる省力化補助金は?
- 中小企業省力化投資補助事業における補助金活用のメリット・デメリットとは
- カタログ型省力化補助金、IT導入補助金とはどこが違う!?
- 注目の新補助金!中小企業省力化投資補助事業 ものづくり補助金とはどこが違う!?
- 注目の新補助金!中小企業省力化投資補助事業・業界別対象設備予想!
- 注目の新補助金! 省力化投資補助枠(カタログ型)について徹底解説!
- 令和5年度補正予算で注目の新補助金!カタログ型の省力化投資補助事業とは?