ものづくり補助金を申請する際に、事業計画において事業分野に応じて関連性を示す必要があり、審査における重要な項目です。この記事ではそのうちのものづくり高度化指針「バイオに係る技術」について説明します。「中小企業の特定ものづくり基盤技術の高度化に関する指針」とは
「中小企業の特定ものづくり基盤技術の高度化に関する指針(ものづくり高度化指針)」とは、製造業における特定ものづくり基盤技術の観点から、研究開発に取り組む中小企業が参考とできるように今後社会で求められる技術の方向性及び具体的な開発手法の情報について明示されたものです。
これは12分野あり、製造業の場合はこの12分野のうちいずれかに該当します。事業計画では各項目で示された課題やニーズ、高度化目標に対応した事業であると説明する必要があります。
「中小企業の特定ものづくり基盤技術の高度化に関する指針」 特定ものづくり基盤技術 12分野 |
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①デザイン開発に係る技術 | ⑦表面処理に係る技術 |
②情報処理に係る技術 | ⑧機械制御に係る技術 |
③精密加工に係る技術 | ⑨複合・新機能材料に係る技術 |
④製造環境に係る技術 | ⑩材料製造プロセスに係る技術 |
⑤接合・実装に係る技術 | ⑪バイオに係る技術 |
⑥立体造形に係る技術 | ⑫測定計測に係る技術 |
バイオに係る技術とは、ヒトや微生物を含む多様な生物の持つ機能を解明・高度化することにより、医薬品や医療機器、エネルギー、食品、化学品等の製造、それらの評価・解析等の効率化及び高性能化を実現するバイオ技術です。
生物が有する高い特異性を生かすことによって有用物質の生産を可能にし、その利用分野は、医薬品や医療機器、再生可能エネルギー、機能性食品、化成品等多岐にわたり、将来においても、広範な産業分野において重要な役割を果たしていくと考えられています。
医療分野→タンパク質医薬製造技術の高度化、診断技術の精度の向上、医薬品の機能性の向上、幹細胞等の高機能医薬や医療機器の開発
環境・エネルギー分野→生物資源の活用
ものづくり→高品質かつ気配りが届く製品開発
その他→IoT、AI等
高度分析技術の開発及び利用
製品の安全性の確保
排出CO2削減等に資する生物資源の利用
生産性の向上
IoT、AI等によるデータ利活用の推進
その他、医療、環境、科学品製造産業、食品製造業、流通の分野においても課題及びニーズ、高度化目標も明記されています。
ものづくり補助金において、以上の課題や高度化目標に合った取り組みであるのかが問われます。これらを確認して事業計画内に明記するようにしましょう。
ものづくり補助金の事業計画書作成について疑問点がある場合、認定経営革新等支援機関に相談してみてはいかがでしょうか。