ものづくり補助金の19次公募要領発表!4月25日締切へ

2025/02/18

この記事のポイント

はじめに

1月下旬には公開されるのではないかと噂されていたものづくり補助金の19次公募ですが、ついに、2月14日に公募要領が公開されました。
公募要領によると、4月11日より電子申請が可能となり、4月25日17時に申請締切のスケジュール感で動くようです。

令和6年度補正予算より省力化(オーダーメイド)枠が省力化投資補助金へスライドし、申請枠が製品・サービス高付加価値化とグローバル枠に集約しました。

17次・18次公募は3月に申請締切となり、同年12月に補助事業実施期間が区切られました。令和6年度補正予算の19次公募でも年度内に事業を完了させるよう単年度化するのではないか、という考えもありましたが、今回、公募要領にて補助事業実施期間の締切となる具体的な日付は掲載されていませんでした。
この記事ではスケジュールの他にも変更点など、19次公募のものづくり補助金について解説します。

公募要領の発表で明らかとなった19次公募の主な変更点は、以下の通りです。

令和6年度補正予算ものづくり補助金の概要

令和6年度補正予算の概要にて公表されたものづくり補助金の申請枠は「製品・サービス高付加価値化枠」と「グローバル枠」に集約されました。

基本要件が見直され、主に以下が変更されました。
これまで製品・サービス高付加価値化枠の補助金上限に関わる従業員数区分が、20人以下~51人以上の3区分に分けられていましたが、21人以上で2区分追加されました。
()内は大幅賃上げ特例を適用した場合。
※最低賃金引上げ特例にて補助率2/3に引き上げ
また、従来では、補助事業の成果による事業化によって収益が認められた場合、得た収益を納付する「収益納付」が必要でした。
令和6年度補正予算で発表されたものづくり補助金の概要では、収益納付が求められなくなりました。他の中小企業向けの補助金でも同様の傾向があるようです。

他にも、令和5年度補正予算で実施された17次・18次公募と、令和6年度補正予算19次公募以降の変更点については以下の記事で解説しています。

ものづくり補助金19次公募スケジュール

ものづくり補助金の19次公募は、4月25日17時に公募が締め切られることがわかりました。
中小企業に人気の補助金で、2025年に実施される事業再構築補助金の13回公募(3月26日締切)と省力化投資補助金(一般型)(3月下旬締切予定)とは申請締切の時期が1か月ほどずれることになります。

省力化投資補助金(一般型)は、これまでものづくり補助金で実施されていた省力化(オーダーメイド)枠がスライドしたと考えられますが、生産プロセスの効率化、革新的な新製品の開発と、いずれも目的が異なります。

ものづくり補助金19次公募の変更点

①補助対象外事業者の定義の変更
申請締切日を起点にして、過去14か月以内に本補助金の補助金交付候補者として採択された事業者、又は申請締切日時点において本補助金の交付決定を受けて補助事業実施中の事業者。
18次公募では「過去10か月以内」でしたが、期限が延長した形となりました。

②事業計画書のページ数の制限が解除
事業計画書は、A4サイズで計10ページ以内での作成にご協力ください。
➡申請にあたっては本文を電子申請システムへ入力し、その補足となる図や画像を番号を振ることで本文と連携させてA4サイズ3ページ以内のPDF にまとめ、提出してください。記載の分量で審査するものではありませんので、可能な限り簡潔な事業計画書の作成にご協力ください。
これまでは事業計画書はp.10以内で作成するよう明記されていましたが、ページ数に関しては簡潔にまとめるよう変更となりました。

③追加要件が削除
付加価値額の増加や給与支給総額の増加などの基本要件に加えて、申請枠によって追加の要件がありました。
グローバル枠では追加要件としてグローバル要件が定められています。製品・サービス高付加価値化枠には、18次の新製品・サービスの売上高を企業全体の10%以上となる事業計画の策定や、資金調達を予定している場合の金融機関確認書の提出、DXやGXに関わる追加要件は削除されたようです。
ただし、要件としては記載されていませんが、資金調達に係る確認書が必要になります。

④新たな審査項目が追加
審査項目が見直され、特に「経営力」がこれまでとは異なる箇所になります。
実現したい経営目標の具体化や、外部環境と内部環境の分析が必要になりましたが、これまで記載がなく新しい審査ポイントとして追加されました。

⑤加点・減点項目の変更
<加点項目>
追加した成長加速化マッチングサービスについては、事業再構築補助金や省力化投資補助金の加点項目にも令和6年度補正予算にて追加された新しい施策です。
以下の記事も参考になさってください。
賃上げ加点は18次までは賃上げ幅に応じた2つに分類されていましたが、1つのみに集約しました。
製品・サービス高付加価値化が通常類型とGX進出類型が統合したことにより、GX関連の加点が主に削除されたものと考えられます。

<減点項目>
本補助金の第1次公募以降、交付決定を受けて事業を実施したものの基本要件を達成できなかった事業者(対象となる基本要件は給与支給総額増加要件、最低賃金水準要件とする)。
18次までは、賃上げ加点の未達で減点となる記載はありましたが、過去申請回での基本要件が未達になった場合減点と認められる項目が今回新しく追加されました。

⑥交付申請の期日が原則2ヵ月以内に設定
事業を計画的に進めていただく観点から、交付申請は、原則、採択発表日(補助金交付候補者決定日)から遅くとも2か月以内とします。

まとめ

2月14日に19次の公募要領が公開され、申請締切が4月25日と詳細が明らかになりました。申請締切まで約2ヵ月とタイトなスケジュール感になっています。

ものづくり補助金の活用を考えている事業者の方は、募集要項に沿った事業計画の提出や必要書類の提出が必要になりますので、19次公募での変更点を把握しておく必要があります。
特に、採択に大きく関わる事業計画書の策定において、自社・業界分析、補助事業が実現可能なのかなど、あらゆる審査項目で審査されます。
審査員に優れた事業計画だと評価されるには、入念に準備しておく必要がありますので、申請を考えられている事業者の方は早めに進めておくことをお勧めします。

19次公募にて、ものづくり補助金を活用した設備投資をご検討中の事業者の方は、ぜひ一度シェアビジョンへご相談ください。
著者

ものづくり補助金編集部

シェアビジョン株式会社