ものづくり補助金を申請する際に、事業計画において事業分野に応じて関連性を示す必要があり、審査における重要な項目です。この記事ではそのうちのものづくり高度化指針「製造環境に係る技術」について説明します。「中小企業の特定ものづくり基盤技術の高度化に関する指針」とは
「中小企業の特定ものづくり基盤技術の高度化に関する指針(ものづくり高度化指針)」とは、製造業における特定ものづくり基盤技術の観点から、研究開発に取り組む中小企業が参考とできるように今後社会で求められる技術の方向性及び具体的な開発手法の情報について明示されたものです。
これは12分野あり、製造業の場合はこの12分野のうちいずれかに該当します。事業計画では各項目で示された課題やニーズ、高度化目標に対応した事業であると説明する必要があります。
「中小企業の特定ものづくり基盤技術の高度化に関する指針」 特定ものづくり基盤技術 12分野 |
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①デザイン開発に係る技術 | ⑦表面処理に係る技術 |
②情報処理に係る技術 | ⑧機械制御に係る技術 |
③精密加工に係る技術 | ⑨複合・新機能材料に係る技術 |
④製造環境に係る技術 | ⑩材料製造プロセスに係る技術 |
⑤接合・実装に係る技術 | ⑪バイオに係る技術 |
⑥立体造形に係る技術 | ⑫測定計測に係る技術 |
製造環境に係る技術とは、製造・流通等の現場の環境(温度、湿度、圧力、清浄度等)を制御・調整するものづくり環境調整技術です。
製造現場においての生産性向上の取組として、歩留まりの改善、故障率の低減等に寄与する清浄化やコンタミネーションの監視・制御がなされています。また、医療機器、医薬品、食品、自動車、電子デバイス等の分野では、品質向上・安全性確保のために、冷蔵・冷凍・空調機器・真空機器等を用いた温度、湿度、圧力及び清浄度等の維持管理並びに新たな付加価値創出に向けたそれらの積極的な利活用の検討等も行われています。
医療分野→医薬品・医療機器の研究及び製造の空間での温度管理・空気の清浄化・真空環境等を実現する機器
航空宇宙分野→機内や宇宙ステーションの温度調整や与圧による機内環境の維持・管理、空気や水の清浄度の維持
環境・エネルギー分野→設備の省エネルギー化が求められるとともに、冷凍空調設備においては地球温暖化に対する影響の小さい冷媒への代替
食品分野→消費者ニーズの高度化に対応していくために、生産から販売に至る温度、湿度、圧力、清浄度、ガス組成等を一貫して制御
その他→IoT、AI等
高機能化
低負荷環境下での製造
低コストでの製造
効率的な生産
製造環境技術が持つ諸特性、諸機能の向上
環境負荷低減
コスト削減
製造装置の最適化
IoT、AI等によるデータ利活用の推進
量子技術を支える技術の高度化
サイバーセキュリティを支える技術の高度化
その他、医療、環境、航空宇宙、食品、デジタル家電、自動車の分野においても課題及びニーズ、高度化目標も明記されています。
ものづくり補助金において、以上の課題や高度化目標に合った取り組みであるのかが問われます。これらを確認して事業計画内に明記するようにしましょう。
ものづくり補助金の事業計画書作成について疑問点がある場合、認定経営革新等支援機関に相談してみてはいかがでしょうか。