事業再構築13回公募の加点項目「成長加速マッチングサービス」とは

2025/01/23

この記事のポイント

はじめに

資金調達や販路拡大、事業承継など、中小企業の事業者のみなさまは、様々な悩みや課題をお持ちのことと思います。課題の解決に向け、専門家に支援を依頼したいと思っていても、「どこに相談したら良いかわからない!」と、困っている事業者の方も多いのではないでしょうか。

そのような悩みに応えるべく、中小企業庁が「成長加速マッチングサービス」を開始することを発表しました。サービスは2025年3月リリース予定となっていますが、現在、事業者の先行登録を受け付けています。

公募が始まっている事業再構築補助金第13回公募では、この「成長加速マッチングサービス」に登録していることが、加点項目として設定されています。加点項目の取得は補助金の採択にも関わってくる重要なポイントです。加点項目を多く取得しているほど採択率も高まるため、事業再構築補助金第13回公募への申請を検討されている事業者の方は、登録することをお勧めします。

この記事では、この成長加速マッチングサービスについて解説します。

成長加速マッチングサービスとは

成長加速マッチングサービスとは、中小企業庁が運営する中小企業者と支援者を繫げるマッチングサービスです。事業拡大や新規事業立ち上げ等の成長志向を持つ事業者が、自社情報を登録することで、それを支援する専門家からの提案を受けることができます。

支援者としては、支援機関には銀行や信用金庫などの金融機関、税理士、中小診断士らの士業、投資機関、民間コンサルタント、商工会議所などが想定されています。

中小企業支援施策といえば、補助金・助成金を思い浮かべる方も多いと思いますが、国はさまざまな手段で、中小企業・小規模事業者の成長を後押ししようとしています。今回、サービスが始まる成長加速マッチングサービスは、中小企業・小規模事業者ワンストップ総合支援事業の一環として実施されます。同事業には、令和7年度当初予算で34億円、令和6年度補正予算で20億円が計上されています。

中小企業・小規模事業者ワンストップ総合支援事業とは

中小企業・小規模事業者ワンストップ総合支援事業とは、中小企業・小規模事業者等が抱える様々な経営課題に対応するための相談体制を整備することにより、その解決を支援し、地域経済を活性化することを目指す目的の事業です。
ワンストップ相談窓口として「よろず支援拠点」を設置することで経営課題の解決に向けた支援を実施するよろず支援拠点事業や、オンラインで個社に適した支援者が見つかる仕組みを設け、支援サービスの効率化・高度化につなげる「高度化実証事業」から成り立ちます。
中小企業・小規模事業者の内外環境の変化により、経営課題や経営支援ニーズが高度化・複雑化していくなかで、起業・成長・事業承継等の経営課題やニーズに応じて対応できる経営支援体制の構築が必要とされています。

成長加速マッチングサービスの登録方法

サービスを利用するためには、GビズIDでログインする必要があります。
GビズIDは補助金の申請等の際も必要となるため、お持ちでない事業者の方は、ぜひ取得しておきましょう。

GビズIDの新規申請はこちら⇒ https://gbiz-id.go.jp/top/

なお、GビズIDには、プライムとエントリーがありますが、GビズIDエントリーではサービスの利用ができませんので、GビズIDプライムを取得してください。


GビズIDログイン後は、基本情報の入力と挑戦課題の登録を行います。プルダウンで、「資金調達の課題」「事業承継」「経営相談」の中から挑戦課題カテゴリを選択します。その後、その後のページでそれぞれの内容で出される設問に対し、回答します。

登録した内容についての公開範囲は、自身で選択することができます。公開範囲は以下のグループA~Hから選択可能です。
公開されたグループに属する支援者にしか公開されません。

次に、財務情報を入力します。売上高と営業利益を入力する欄があります。

その後、事業概要とその他のアピールポイントをそれぞれ500文字までで入力する欄があります。過去にGビズIDを使って補助金の申請を行っている場合は、過去の申請情報からAIが文章を生成してくれるようです。何を書けば良いか悩んでしまうという方でも、簡単に登録ができるような仕組みになっています。

成長加速マッチングサービス登録後の流れ

中小企業等の事業者が情報を登録、公開後は、支援者がその情報を閲覧して、支援したいと思う事業者へアプローチをします。事業者は、支援者から送られてきたコメント付きのコンタクトを見て、良いと思った支援者を承諾します。その後は、メールや電話等で直接やり取りを進めるという流れです。

今や、インターネットでさまざまな情報を入手できる時代ですが、情報は珠玉混合で多くの情報が氾濫する中、自社の取り組みや経営課題にあった支援者を見つけるのは簡単ではありません。

このサービスでは、自社の情報を公開することで、挑戦課題の解決が得意な支援者が向こうからアプローチしてきてくれるため、取捨選択が容易になります。

また、中小企業庁が行っているマッチングサービスのため、支援者のレベルや信頼度も一定程度の水準を満たしていると考えられます。法外に高額な報酬を請求される悪徳業者に引っかかるリスクも非常に低くなることもメリットと言えるでしょう。

イベントの実施

成長加速マッチングサービスでは、マッチングイベントが案内されています。
現在周知されているのは、事業者と金融機関、自治体等との交流を深めるイベントが東京、大阪、福岡等の首都圏で用意されており、オフラインで実際に事業者同士の交流や金融機関へ自社サービスを紹介できる機会になります。
成長加速マッチングサービスと合わせて活用してみてはいかがでしょうか。

まとめ

中小企業庁が新たに始める、中小企業者と支援者とのマッチングサービス。「誰に相談して良いかわからない!」という事業者の方には、有効なサービスになっていくかもしれません。

すでに必要な支援者と繋がっている事業者には不要だとも言えますが、登録するだけで加点項目を取得できるため、事業再構築補助金第13回公募に申請する事業者の方は、ぜひ登録をお勧めします。

これを読んでいただいている、支援者をお探しの中小事業者の方は、どうぞ認定経営革新等支援機関である当社シェアビジョンへお問合せください。
問い合わせはコチラ ⇒ https://svltd.co.jp/contact/
著者

事業再構築補助金編集部