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制度概要

「最新版!省力化投資補助金(カタログ注文型)の公募結果を分析!」

この記事のポイント

  • 累計交付決定件数は3,641件に到達!(2026年4月時点)

  • 2026年3月~4月の交付申請は約1,130件と過去最高水準!

  • 建設業・製造業を中心に、全47都道府県・幅広い業種で活用が進行中

  • 申請成功のためのポイントまとめ

はじめに

中小企業省力化投資補助金(カタログ注文型)は、人手不足に悩む中小企業がカタログ掲載済みの汎用製品を簡易な手続きで導入できるスキームとして、2024年7月に公募開始された比較的新しい補助制度です。
制度開始から1年9か月が経過した現在、独立行政法人 中小企業基盤整備機構(中小機構)が公開する最新データからは、制度の認知拡大とともに申請・交付決定件数が加速度的に伸びている様子が明確に読み取れます。
本コラムでは、最新の推移データをもとに、現在の交付状況とそこから見える傾向を整理します。

交付申請数・交付決定数の推移

≪出典≫
https://shoryokuka.smrj.go.jp/catalog/grant_decision/

中小機構より2026年5月13日に公表されたデータから、2024年7月の制度開始以降、申請・決定件数は一貫して右肩上がりで推移していることが分かります。
特に2025年下半期以降の伸びが顕著で、直近の2026年3〜4月期には申請数が約1,130件と、制度開始以降初めて1,000件を超え、過去最高を記録しました。

交付決定データから見る採択傾向の変化

最新の交付決定データを基に、どのような傾向がみられるか確認していきましょう。
①業種別採択割合

≪出典≫
https://shoryokuka.smrj.go.jp/assets/pdf/grant_adoption_summary_catalog.pdf

採択された事業者の業種を見ると、「建設業」が最も多く、次いで「製造業」、「学術研究、専門・技術サービス業」、「飲食サービス業」と続きます。
建設業と製造業の2業種で、全体の約65%を占めており、特に人手不足が深刻な業種での活用が進んでいることが分かります。
一方で、「小売業」、「その他サービス業(自動車整備・ビルメンテナンス等)」、「宿泊業」、「卸売業」、「生活関連サービス業(理・美容等)」など、非常に幅広い業種で採択されています。
このことから、特定の業種に限らず、多くの事業者にとって活用のチャンスがある補助金と言えます。

②都道府県別採択件数

≪出典≫
https://shoryokuka.smrj.go.jp/assets/pdf/grant_adoption_summary_catalog.pdf

都道府県別に見ると、採択件数は「愛知県」(254件・7.0%)が最も多く、次いで「大阪府」(209件・5.7%)、「東京都」(195件・5.4%)、「福岡県」(179件・4.9%)、「兵庫県」(158件・4.3%)と続きます。
大都市圏や製造業が盛んな地域での活用が目立ちますが、47都道府県すべてで交付決定が下りており、地域を問わず全国の事業者に活用されていることが分かります。

③補助金申請額の分布

≪出典≫
https://shoryokuka.smrj.go.jp/assets/pdf/grant_adoption_summary_catalog.pdf

最も多い申請額は「50万円以上〜100万円未満」でした。
これは、設備投資額に換算すると100万円〜200万円規模に相当し、多くの事業者がこの価格帯の製品で省力化の第一歩を踏み出していることが分かります。
注目すべきは、その申請金額範囲の幅広さです。
比較的手軽な投資で活用されている事業者がいる一方で、1,000万円を超えるような高額な設備投資(補助金額500万円以上)も一定数を占めており、最大で3,000万円規模の大型投資(補助金額1,500万円)まで、幅広い採択実績があります。
カタログへの製品登録が進み、比較的手軽に投資金額100万円台の機器から試したいという事業者から、数千万円規模の本格的な設備投資で一気に生産性を向上させたいという事業者まで、企業の様々なステージやニーズに対応できる、非常に柔軟性の高い制度になっていることがわかります。

④従業員数別の採択件数割合

≪出典≫
https://shoryokuka.smrj.go.jp/assets/pdf/grant_adoption_summary_catalog.pdf

採択された事業者の従業員数を見ると、「5人以下」が18.4%と最も多く、次いで「6〜10人」、「11〜15人」と続きます。
従業員15人以下の小規模事業者が累計約46%を占めており、人手が限られている小規模事業者こそ、この補助金を積極的に活用し、省力化の恩恵を受けていることが分かります。
このデータを見ると、小規模な事業者の方が採択されやすいのではないかと思われるかもしれませんが、従業員数500名超の事業者まで、幅広い規模の企業が採択されています。

⑤製品カテゴリ別採択件数

製品カテゴリ

採択件数(割合)

測量機(自動視準・自動追尾型)

1,424件(39.1%)

スチームコンベクションオーブン

284件(7.8%)

産業用枚葉デジタル印刷機

198件(5.4%)

券売機

188件(5.2%)

地上型3Dレーザースキャナー

156件(4.3%)

清掃ロボット

117件(3.2%)

食品包装機

95件(2.6%)

GNSS測量機(RTK)

83件(2.3%)

≪参照元≫
https://shoryokuka.smrj.go.jp/assets/pdf/grant_adoption_summary_catalog.pdf

最も採択件数が多かったのは、建設業で広く活用される「測量機(高機能トータルステーション)」で、全体の39.1%を占めました。
同じく建設業向けの「地上型3Dレーザースキャナー」「GNSS測量機」も上位に入っており、i-Construction(建設DX)の流れの中で、測量関連機器の導入ニーズが極めて強いことが見て取れます。
採択件数で2番目に多かった製造業では、事業内容の多様性を反映し、幅広い製品が採択されています。具体的には、「産業用枚葉デジタル印刷機」(印刷業)、「スチームコンベクションオーブン」(食品製造業)、「食品包装機」(食品製造業)、「鍛圧・板金加工用バリ取り装置」(金属加工)などが挙げられます。
製品カテゴリは随時更新されているので、自社で活用できる製品が登録されていないか、改めて確認してみましょう。

≪製品カタログ(カタログ注文型)≫
https://shoryokuka.smrj.go.jp/catalog/product_catalog/

今回の結果からわかること

最新データより、この補助金が「企業の業種や規模、投資を問わず、全国の中小企業が人手不足解消に活用できる、幅広い制度である」ということが改めて明確になりました。
採択率も7割前後と高い水準を維持しているため、製品カタログに掲載されている製品が自社の省力化にマッチさえすれば、非常に魅力的な補助金制度だと言えるでしょう。

申請成功のポイント

これから申請を検討される事業者の方は、ぜひ以下のポイントを押さえて準備を進めてください。
①投資対効果を見据えた課題の明確化 
「どの業務に時間がかかっているか」という現状分析に加え、「その課題を解決することで、どれだけの生産性向上やコスト削減が見込めるか」という投資対効果の視点を持つことが、説得力のある申請に繋がります。自社の人手不足や作業負担の現状が、カタログ製品の導入でどう解決するかを明確にしましょう。

②適切な省力化製品の選定 
カタログに登録されている製品であれば何でも対象になるわけではなく、自社の業務課題に直結する製品を選ぶ必要があります。
なぜその製品が必要なのか、導入によって自社課題がどう解決するかを明確にした上で、カタログに掲載されている製品を検討しましょう。
例)「溶接工が一人しかいない」→「溶接ロボットを導入し、生産性向上」
 例)「出荷作業に時間がかかる」→「自動梱包機を導入し人員削減」

③早めの準備・申請を心がける 
直近で申請件数が急増しています。
審査体制は整いつつあるものの、申請が集中する時期は決定までに時間を要する可能性があるため、カタログ製品の選定・事業計画の策定は早めに着手することをおすすめします。

まとめ

省力化投資補助金(カタログ注文型)は、多くの中小企業にとって、人手不足を乗り越え、生産性を向上させるためのチャンスになります。
書類準備などの負担は比較的少ない補助金ですが、申請には慣れない作業も多く含まれます。
本業が忙しい中で、補助金申請の準備を進めることに躊躇されている事業者の方もいらっしゃるかもしれません。
そのような事業者の方はぜひ一度、補助金活用のサポートに精通した認定支援機関にご相談ください。

この記事の著者

シェアビジョン株式会社

省力化補助金編集部

認定支援機関(認定経営革新等支援機関※)である、シェアビジョン株式会社において、80%以上の採択率を誇る補助金申請書のベースとなる経営計画書を作成してきたメンバーによる編集部が監修・執筆しています。 当社は、2017年の会社設立以来、ものづくり補助金や事業再構築補助金等の補助金申請サポートをはじめとしたコンサルティングサービスを提供してまいりました。『顧客・従業員のビジョンを共有し、その実現をサポートすることで社会の発展と幸福を追求する』を経営理念とし、中小企業の経営者のビジョンに寄り添い、ビジネスの課題を解決するための手助けをしています。支援してきたクライアントは1,300社以上、業界は製造業、建設業、卸売業、小売業、飲食業など多岐に渡ります。このブログでは、中小企業の経営者にとって有益な情報を分かりやすくお届けしてまいります。

※認定経営革新等支援機関とは?
中小企業支援に関する専門的知識や実務経験が一定レベル以上にあると国が認定した経営相談先です。全国各地に3万箇所以上の認定支援機関があり、税理士、税理士法人、公認会計士、中小企業診断士、商工会・商工会議所、金融機関、経営コンサルティング会社等が選出されています。認定支援機関を活用することで、補助金申請だけでなく、財務状況、財務内容、経営状況に関する調査・分析までを支援するため、自社の経営課題の「見える化」に役立ちます。