パートナーインタビュー
トミタの営業現場と販売店を支える、シェアビジョンとの連携
迅速な情報提供と
現場に入り込む伴走支援で、
補助金を営業力に変える
株式会社トミタ × シェアビジョン

インタビュー概要
製造業では、人手不足を背景とした省人化・自動化へのニーズが高まっています。設備投資も、機械を一台導入するだけではなく、ロボットや周辺設備、システムなどを組み合わせ、製造工程全体を改善する提案が求められるようになっています。一方、設備投資が大型化するほど、お客様にとって投資判断のハードルも高くなります。そこで重要な役割を果たしているのが、各種補助金です。
1911年創業の機械商社である株式会社トミタでは、シェアビジョンと約8年前から取引を開始し、2024年頃から連携を本格化。補助金情報の提供から、お客様への同行提案、申請支援、中小企業省力化投資補助金の製品・販売事業者登録、営業担当者向けの勉強会まで、連携の範囲を広げています。
今回は、株式会社トミタ 取締役 東日本営業部長 兼 営業統括本部部長の樺木さまと、シェアビジョン株式会社の船着に、これまでの連携や補助金を活用した営業提案、今後の展望について語っていただきました。

株式会社トミタ
1911年創業。100年以上にわたり、日本のものづくりを支えてきた機械専門商社。工作機械をはじめ、工具・機器・測定機器、ロボット、搬送装置、FAシステムなど幅広い商品を取り扱い、国内外で事業を展開。近年では、機械単体の販売だけではなく、省人化・自動化をはじめとした製造現場の課題に対し、複数の設備やシステムを組み合わせた提案にも注力。2026年3月期の連結売上高は229億3,500万円、連結従業員数は213名。
機械単体から、省人化・自動化を含めた提案へ

樺木さま: 当社は1911年の創業以来、機械商社として国内外で事業を展開してきました。現在は、お客様のニーズが変化するなかで、私たちの提案も変わってきています。特に大きいのが、省人化や自動化へのニーズです。機械を一台販売して終わりではなく、ロボットや周辺設備、システムなどを組み合わせ、工程全体として省力化や自動化の実現を提案するケースが増えています。
さまざまな設備を組み合わせることで案件そのものが大型化しており、案件単価は10年前と比較すると約3倍程度になっています。そのため、単純に「何台売ったか」ではなく、どれだけ省力化や自動化に貢献できたかが重要になってきています。
船着: 設備そのものを販売するだけではなく、その前後の工程やシステムまで含め、どれだけ付加価値のある提案ができるかが重要になっているわけですね。製造業の市況はどのように分析されていますか?
樺木さま: 製造業全体が大きく落ち込んでいるという感覚はなく、特定の業種では市場が上向いてきている分野もあります。
例えば、データセンターです。データセンターが増えれば、建設前の土地造成で建設機械が必要になります。施設を建設する過程でもさまざまな設備が必要ですし、発電機などの関連需要も生まれます。当然、それらの設備をつくるための機械が必要になります。
一つの成長産業が動けば、その周辺にあるさまざまな製造業へ仕事が波及します。だからこそ、これからどのような産業が伸びるのか、どこで設備投資が発生するのかを早く捉え、営業機会につなげていくことが重要だと考えています。
高額化する設備投資を、補助金が後押しするケースも

樺木さま: 設備提案が全体に高額化するなかで、補助金の重要性は高まっているのではないかと思います。補助金制度自体がどこまで続くかという問題もあるため、慎重に活用を進める必要はありますが、価格勝負になりやすい商品では、補助金を組み合わせることで、お客様に導入していただきやすくなります。中小企業省力化投資補助金をはじめ、設備投資に利用できる制度はいくつもあり、これまでには投資規模が1億円近くになるような補助金活用案件もありました。
最近はお客様自身もよく調べており、「この補助金は使えないでしょうか」と具体的な制度名を挙げて相談されることもありますし、すでに何度も補助金を活用しているお客様もいます。その一方で、「何か使える補助金はありませんか」という段階のお客様もまだ多くいらっしゃいます。補助金について正確な知識をもっていることで、お客様と設備投資について多面的に会話するきっかけになると思います。
船着: 設備投資額が大きくなるほど、設備の性能だけでは投資を決断しにくくなります。そこで、「この投資に補助金を活用できる可能性があります」とお伝えできれば、資金面も含めて具体的な検討に進みやすくなります。
重要なのは、補助金があるから設備を買うということではありません。お客様が解決したい課題があり、そのために必要な設備投資がある。その投資を実現する一つの手段として、適切な補助金を選択し、活用することだと考えています。
約8年前の情報交換から、本格的なパートナーシップへ
樺木さま: シェアビジョンさんとの取引自体は、8年ほど前からあったと思います。ただ、現在のように本格的に連携するようになったのは、2024年のJIMTOFの頃からです。シェアビジョンさんの東京での支援体制が強化され、当社の営業担当者と直接動いてもらいやすくなったことも、本格的な連携につながった理由の一つです。現在は中小企業省力化投資補助金をはじめ、さまざまな制度について相談しています。
船着: トミタさんとは、案件を紹介いただいて申請だけを担当するのではなく、営業担当者の皆さまと情報交換しながら、「どのような制度が営業に使えそうか」という段階から一緒に考える機会が増えています。補助金は制度が発表されてから申請準備を始めればよいというものではありません。
設備投資を検討しているお客様へ早い段階で情報を提供し、どのような課題があるのか、どの設備を検討しているのかを把握しておくことで、実際に公募が始まった際にもスムーズに進めることができます。その意味でも、日頃から営業担当者の皆さまと接点を持つことを大切にしています。
「紹介して終わり」ではなく、営業担当者と一体になって動く

樺木さま: これまでも、外部のコンサルタントへ補助金支援をお願いするケースはありました。ただ、外部の専門家へお客様を紹介すると、その後は「お任せします」という形になってしまうことがあります。シェアビジョンさんの場合は、少し違います。
当社の営業担当者と一緒にお客様のところへ行き、その後も営業担当者と情報を共有しながら進めてもらえる。お客様から見ても、単に紹介された外部業者というより、私たちと一つのチームとして動いているように見えていると思います。
営業担当者が「この案件は補助金を使えるかもしれない」と感じた段階で相談し、一緒にお客様へ訪問することもできます。そこが案件を進めやすい理由の一つです。
また、個人で活動しているコンサルタントの場合、一度に対応できる案件数にはどうしても限界があります。当社は複数の営業所があり、営業担当者から同じ時期に案件が発生することもあります。その点、シェアビジョンさんは支援実績も多く、組織として対応する体制がありますので、複数案件を相談できる安心感があります。
船着: 私たちも、お客様を紹介いただいた後にシェアビジョンだけで進めるのではなく、営業担当者の方と一緒に進めることを大切にしています。設備について一番理解されているのは、日頃からお客様と接しているトミタさんです。
一方で、私たちは補助金制度や事業計画、申請手続きを理解しています。それぞれの知識を組み合わせることで、お客様にとってより具体的な提案ができると考えています。
評価されるのは、最新情報と「すぐ動く」対応力

樺木さま: シェアビジョンさんを評価しているポイントの一つは、情報と対応の速さです。実際、現場の営業担当者からも、「補助金の情報をいち早く入手して提案してくれる」「お客様に合った制度を考えてもらえる」という声が上がっています。
また、申請までのスケジュールを早い段階で提示してもらえることも助かっています。
無理な日程で申請を進めるのではなく、「この時期までに、この資料を準備してください」
と先に示してもらえるので、そうすると営業担当者も、お客様へ何をお願いすればよいのか分かります。条件や必要な情報が揃っていれば、申請まで最短3週間程度、通常でも3週間から1カ月程度で進められることがあります。
一方、最初の連携がうまくいかなければ、必要な情報を集めるだけでも時間がかかり、案件によっては半年以上かかってしまうこともあります。だからこそ最初のスピードが重要です。「明日お客様のところへ行くので、一緒に来てもらえませんか」という相談にも、可能な限り対応してもらっています。電話やメールのレスポンスも含めて、営業のスピード感に合わせてもらえることは非常にありがたいですね。
船着: 補助金は期限が決まっています。特に大型設備の場合、設備仕様を確認し、見積もりを用意し、事業計画を考え、社内決裁や資金計画を進める必要があります。そのため、「締め切りに間に合わせる」のではなく、余裕を持ってお客様が判断できる日程を早めに提示するようにしています。
また、新しい制度や公募情報についても、発表された内容をそのままお伝えするだけではなく、「どのようなお客様に提案できるのか」という営業目線まで整理して提供することを意識しています。
制度を紹介するだけではなく、採択につながる提案まで
樺木さま: 営業担当者から聞いている具体的な事例として、東京都の補助金をシェアビジョンさんから提案してもらい、採択につながった案件もあります。単に「この補助金が使えます」と制度を紹介するだけではありませんでした。お客様が現在行っている仕事と、設備導入後に新しく受注したい仕事を整理して、
「現在はここに課題がある」「この設備を導入することで、新しい仕事を受注できる」「その結果、事業としてこのような効果が期待できる」
というポイントを明確にしてもらいました。
営業担当者だけでは、設備の説明はできても、それを補助金の審査で評価される事業計画へ整理することは簡単ではありません。そこを一緒に組み立ててもらえることが、シェアビジョンさんへお願いする価値だと思います。

船着: 補助金では、「設備を買いたい」ということだけを書いても採択されることはありません。なぜその設備が必要なのか、現在どのような課題があり、設備を導入することでどの工程が変わるのか。さらに、それが新しい受注や生産性向上、付加価値の向上へどうつながるのか。そうした作戦を実態に合わせて立案する必要があります。
トミタさんの営業担当者から設備やお客様について詳しく教えていただき、私たちが補助金制度の目的や審査の観点を踏まえて整理する。双方の知識があることで、より説得力のある事業計画をつくりやすくなります。
省力化補助金のカタログ申請で提案を加速させる
樺木さま: 中小企業省力化投資補助金のカタログ注文型については、申請支援だけではなく、その前段階となる登録でも支援してもらっています。カタログ注文型では、まず対象となる製品が登録され、そのうえで、その製品を取り扱う販売事業者として登録する必要があります。
営業担当者がお客様から、
「この設備に省力化投資補助金は使えますか」
と聞かれたときに、対象製品であっても販売する側の準備ができていなければ、すぐに提案を進められません。
販売事業者の登録では、自社がどのような会社で、どのような商材を扱い、どのような販売・サポート体制を持っているのかといった資料も必要になります。そうした資料作成や登録の支援までシェアビジョンさんにお願いしています。制度が今後も続くのであれば、対象として提案できる製品を増やしておくことで、他社との差別化にもなるのではないと思います。
船着: 中小企業省力化投資補助金のカタログ注文型は、カタログに登録された製品を活用する制度で、販売事業者も申請をサポートする仕組みになっています。実際に営業で使える状態にするためには、販売事業者側で事前に準備しておかなければならないことがあります。制度があっても、商談が発生してから登録準備を始めていては、お客様の投資タイミングを逃してしまう可能性があります。
だからこそ、案件が出る前から使える製品を増やし、営業担当者がすぐ提案できる環境を整えることが重要です。私たちも、補助金申請だけではなく、販売店・メーカーの戦略を見越した、前段階から支援していきたいと考えています。

Vision Compassで、営業担当者がその場で次の提案へ
樺木さま: これからは、営業担当者が「今知りたい」と思ったときに、その場である程度答えを確認できる仕組みも重要だと思います。その意味で、Vision Compassには期待しています。
会社概要や検討している設備などを入力すると、活用できそうな補助金や提案内容が表示され、提案資料としてまとめられる。AIで簡単な補助金の相談にはその場で回答するアシストが得られる。
まず営業担当者がお客様へ一歩踏み込んだ話をして、興味を持っていただいたらシェアビジョンさんにつなぐ。そういう使い方ができるとよいと思います。

船着: Vision Compassも、営業担当者の皆さまが最初の提案をしやすくするためのツールとして活用いただきたいと考えています。専門家でなければ何も話せない状態では、せっかくの営業機会を逃してしまいます。特に最新情報の習得には時間もかかります。営業担当者の方が、お客様の情報や検討設備をもとに補助金の可能性を確認し、提案資料を持って会話する。そのうえで、「もっと詳しく聞きたい」というお客様を私たちへつないでいただく。
今後はAIによる質問対応なども含め、より営業の現場で使いやすい機能を拡充していく予定です。
セミナーを一度きりにせず、営業担当者の知識として蓄積する
船着: Vision Compassだけではなく、営業担当者向けの情報提供についても強化していきたいと考えています。例えばトミタさん向けに補助金の勉強会を開催した場合、その内容を動画として残しておく。そうすれば、当日参加できなかった方も後から確認できますし、新しく入社した営業担当者も学ぶことができます。
さらに、一般的な補助金の説明だけではなく、
「トミタさんが取り扱っているこの設備であれば、この制度ではどのような提案が考えられるか」というところまで落とし込んだコンテンツを蓄積できれば、営業活動に直接使える教材になります。
樺木さま: それは非常に重要だと思います。補助金は制度が変わりますし、営業担当者によって経験にも差があります。一部の担当者だけが詳しい状態ではなく、営業担当者が必要になったときにいつでも情報へアクセスできるようにする。そうすれば、「補助金はよく分からないから提案しない」という営業担当者を減らせます。お客様から聞かれたときに、まず自分で調べてみようと思える環境をつくることが、案件を増やすことにもつながると思います。
顔が見える存在となって、補助金が活用できていない営業所へも浸透を
樺木さま: 全社として補助金の活用は推進しているものの、営業所によって活用度合いはさまざまです。ぜひ、活用度合いがまだまだの事業所には、足を運んでいただいて、現場を鼓舞してもらえると助かります。
Web会議だけではつくりにくい関係もあります。実際に顔を合わせていれば、営業担当者の理解も深まりやすく、「そういえば、この前話していた補助金について聞いてみよう」と連絡しやすくなります。営業所単位でそうした関係をつくることができれば、補助金を提案する営業担当者も増えていくと思います。
船着: 私たちも、各営業所の皆さまと直接お会いする機会を増やしたいと考えています。webセミナーなどの基本情報を強化した上で、トミタさんならどのようにすべきか、具体的なケースを踏まえて共有することで各営業担当のみなさまも提案イメージが具体化されるのではないかと思います。営業担当者の方に喜んでいただき、その先のお客様にも喜んでいただく。最終的には、お客様からトミタさんに「シェアビジョンを紹介してくれてよかった」と言っていただけるところまで、付加価値を高めたいと考えています。

補助金の先にある、日本のものづくりをどう残すか
樺木さま: 補助金については、少し長い目で考える必要もあると思っています。「補助金がなければ機械を買えない」という状態が当たり前になってしまってよいのか、という問題意識もあります。いつまでも同じ補助金が続くとは限らないため、補助金を外部の専門家に頼むべきか、自社内で専門家を育成すべきか、非常に悩むところです。
特に私たちのお客様が多い精密加工の世界では、機械を導入すればすべて解決するわけではありません。高性能、高精度が要求される分野では、日本の製造業が持つ技術にまだ大きな価値があります。そうした技術をどう残すのか。設備導入だけでは解決できない部分にも私たちは考えながら活動しなければならないと思います。
省人化や自動化も、単に人を減らすという話ではなく、人がより付加価値の高い仕事へ移るための投資だと思います。より付加価値の高い仕事へ移行することで、若い人からもかっこいい、働き甲斐があるという仕事に変えていく必要があります。当然、補助金も設備を導入するためだけではなく、日本のものづくりの技術や競争力を次の世代へ残すために活用できる制度であってほしいですね。
船着: 補助金の目的も、かつての単なる設備更新から、生産性向上、省力化、新しい市場への進出、企業の成長を目的とするものへと進化しています。だからこそ私たちも、「どの補助金が使えるか」だけを考えるのではなく、その会社が今後どのような方向へ進みたいのかまで理解したうえで提案する必要があります。
トミタさんは、お客様のものづくりの現場に入り込み、設備と技術の両方を理解されています。そこに私たちの補助金に関する知識を組み合わせることで、単なる設備購入支援ではなく、企業の次の成長につながる提案ができると考えています。
今後も新しい制度の情報をいち早くお届けしながら、各営業所との連携やVision Compass、勉強会などを通じて、トミタさんの営業活動そのものを支えられる存在を目指していきたいと思います。
樺木さま: そうですね。補助金活用を目的にするのではなく、お客様が新しい技術や事業へ挑戦するための一つの手段として活用する。そのためにも、補助金制度が変わったときにすぐ情報をもらい、営業担当者がお客様へ提案できる状態をつくっておきたいと思います。これからもシェアビジョンさんには、申請だけではなく、その前の営業活動、その採択後のサポートまでの手厚い支援に期待しています。
