case study

月初業務の総務・経理担当者の負担を軽減!請求書発行の自動化

有限会社明新工業様

所在地: 新潟県
従業員数:25名
業種:  板金加工業

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UPDATE

当社では、建設用機器、農業用機器、門型洗車機器の部品を中心にステンレス・アルミなど様々な材料に対応しており、建築板金の技術を応用し、薄板の製缶加工・中板までの加工を行っている。

社内業務の課題

 当社の主要顧客である各機械メーカーは、製品在庫を持たず、受注生産方式にて対応をしており、多品種小ロットでの生産対応の割合が非常に増えています。 自社にとって大口の取引先であるA社への請求書発行業務は気を使うところです。今までは、その取引先からの検収書をもとに納品した製品型番を確認しながら、ひとつひとつを手入力し、再度請求書に作成していました。
 多品種小ロットを特長とする当社の業務特性上、部品の種類も少ないときでもこの取引先だけで100種、多いときは200種を超えるため、その部品ごとの整理や型番を請求書発行ソフトに入力する必要があり、毎回約4時間の時間を要してました。
 毎月5日までに先方へ請求書を送らなければならないため、忙しい月初で他業務もあるなかで、心理的にも負担のかかる業務である一方で、重要な取引先の請求書ということもあり、なかなかパートアルバイトに任せるわけにいかず、業務が特定の担当者に集中していました。

導入きっかけと導入までの流れ

 シェアビジョン社から「事務業務の自動化」と聞いたときに真っ先に依頼したい業務がこの請求書発行業務でした。作業自体は単純なのですが、ミスが許されないこの作業は、量も多く、期限のある業務であることから、この作業をやってもらえるのであれば是非お願いしたいと思い、相談しました。
 当初、RPAという技術を使ってパソコンで行う作業を自動化すると説明を受けましたが、正直ITに強いわけでなく、アナログで今まで業務をしてきた当社としては、正直当社に当てはまるのか不安でした。
 しかし、実際のプログラム作成等は全てシェアビジョン社に任せることができる点と、低価格で一つの業務から自動化を任せることができるという点でお願いすることにしました。
 実際に導入にあたっては、シェアビジョン社のコンサルタントと自動化したい業務に関する打ち合わせです。まず現状当社で行っている業務の流れや必要データ、形にしたい書類フォーマットをコンサルタントに見せて、作業に関する流れを説明します。その後、コンサルタントの方から作業に関する質問に受け答えしていくだけ打ち合わせは終了。
 打ち合わせの中で、コンサルタントの方から、紙ベースでの検収書でなく、検収書データをCSVデータにてそのままもらえた方が業務スピードが上がるとアドバイスをいただきました。今まで紙でもらうことが当たり前であったことから何も疑問に感じることなく作業をしてきましたが、早速取引先へ打診してみたところ、先方もデータを印字して当社に送ってこられていたとのことで、問題なく検収データをメールにていただけることになりました。
 そのデータをシェアビジョン社に渡したところ1か月も経たずにシェアビジョン社から自動化された請求書のサンプルデータをもらい内容のチェックをし、修正事項を伝えると、シェアビジョン社より最終完成版の請求書データが完成納品されました。

導入後の結果

 今回の自動化に合わせて、旧式の請求書発行ソフトを使用していましたが、請求書の形式は取引先からも指定されていなかったため、シェアビジョン社と相談のうえ、ひな形を変更しました。
 これらによって、今までは半日近くかかっていた請求書発行作業が、RPAによる自動化によって、5分で請求書発行が可能になり、大きな業務効率が改善し、大変驚いています。
 月末月初というのは、経理や総務といった事務作業を行う担当者にとって一番忙しい時期でもあります。そこの業務を一部でも自動化することで、別の業務に時間を費やすことができ、全体の業務処理も円滑化の心理的な負担も解消され、大変喜んでいます。

今後の取り組み展望

 今回の業務自動化をきっかけにいくつか、負担のある業務を自動化したいと考えています。
 一つ目は、作業指示書の作成業務です。現在、外国人作業者が増えており、彼らにとって分かりやすい作業指示書を個別に作成しています。この作業に平均3時間ほどかかっておおり、あまりパソコンが得意でない担当者にとっては面倒で負担になっている作業なんです。そのため、どうしても作業を割り振る担当者は、意外に後回しにしてしまい、納期が迫って急いで作業指示書を作成するとミスが起こり、個数や納期間違えで取引先へ迷惑が掛かるという悪循環を引き起こします。
 そこで、注文データから作業指示書を作る業務を自動化し、スピーディかつミスのない作業指示書作成を行うことで、作業割り振りを行う担当者が別の作業に集中できる環境を整えようと考えています。
 また、2つ目は、ある取引先からくる注文データを、加工製品毎に作業者へ割り振りをする作業の自動化です。これらの作業も1回3時間程かかっており、現場を管理する担当者にとって他にやらなければいけないことが沢山ある中で、作業軽減を図りたい業務の一つです。

 以上に2つの業務に関して、特に短納期の発注依頼が突発的に来ることもあり、それにより本来やりたい業務を中断して対応しなければなりません。したがって、これらの作業を今後自動化を目指していきます。
 我々中小企業は、限られた人員で業務を行っていかなければならず、できるだけ現場業務の仕事に時間を割かなければなりません。
 多くの担当者が様々な業務を兼務していることから、作業の効率化が図れていない側面もあります。製造業にとって、生産現場の生産性向上は、生産ラインの効率化だけではなく、こういった事務業務の自動化によっても生産効率が左右されることから、積極的に事務業務の自動化を図ってきたいと考えています。

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