補助金は何に使える?

2022/04/15
事業再構築補助金は、コロナにより影響を受けた中小企業等の事業再構築を支援するための補助金であり、その趣旨に沿った事業内容に対し、評価の高いものから採択されます。応募時に計上している経費がすべて補助対象として認められる訳ではなく、交付審査で認められた経費のみが対象となるので、注意が必要です。
「専ら補助事業実施のために使用する」ということが大前提としてあり、その上で、対象となる経費区分が以下のように定められています。

建物費
①事務所、工場、倉庫、店舗等、補助事業を実施するために使用される建物の改修に要する経費
②建物撤去に要する経費
③賃貸物件等の現状回復に要する経費
④貸工場・貸店舗等に一時的に移転する際の賃借料や移転費

建物費が補助対象経費であることは、事業再構築補助金の大きな特徴となっています。飲食店がレイアウトを変えて、テイクアウト用の窓口を作ったりする際の改装等がこれにあたります。ここでいう建物は、減価償却資産の耐用年数等に関する省令における「建物」「建物附属設備」に係る経費が対象であり、庭木やウッドデッキ、カーポート等の「構築物」は対象になりません。
また、建物の単なる購入や賃貸は対象外となるため、例えば、建物を購入してシェアハウスとして賃貸するというような内容は対象外となります。
建物の新築に関しては、第6回公募より「新築の必要性に関する説明書」の提出が求められるようになり、建物新築が補助事業の実施に必要不可欠であり、代替手段が存在しない場合のみ認められることになっています。これまでの採択結果を見ても、建物新築を含む申請の採択は厳しいものがありましたが、よりハードルが上がったと考えてよいでしょう。

機械装置・システム構築費
①機械装置、工具・器具の購入、製作、借用に要する経費
②専用ソフトウェア・情報システム等の購入・構築、借用に要する経費
③①②の導入に要する、改良・修繕、据付け、運搬経費

 例えば、製造業者が新たな製品を作る取り組みに必要な機械や、飲食店が新たに通販事業を行う際に必要となる厨房機器や冷凍設備等がこれにあたります。
 また、「車両及び運搬具」に係る経費は対象とならないため、注意が必要です。キッチンカーやキャンピングカー等の導入では、車両部分は対象経費になりませんが、用途に合わせた改修費の部分は補助対象になります。

①にある借用とは、いわゆるリース・レンタルを指し、交付決定後に契約したことが確認できるもので、補助実施期間中に要する経費のみになります。ファイナンス・リース取引については、事業者とリース会社が共同申請をすることで、活用することができます。詳細は、「リース会社との共同申請について」をお読みください。

技術導入費
知的財産権などの導入に要する経費で、例えば、他社が所有している特許技術を使用する際に支払う費用(ライセンス料)等がこれにあたります。

専門家経費
事業の遂行に専門家の技術指導や助言が必要である場合は、学識経験者や専門家(大学教授、弁護士、弁理士、公認会計士、医師、技術士、ITコーディネータ等)に依頼したコンサルティング料や旅費等の経費が補助対象となります。
なお、補助金応募のための認定支援革新等支援機関等に対する経費は、補助対象外です。

運搬費
購入する機械装置の運搬料については、機械装置・システム費に含めます。それ以外で事業実施に必要となる運搬料、宅配・郵送料等は、運搬費として補助経費に認められており、例えば、事業実施のためにレイアウト変更が必要になった場合の既存機械の運搬費等がこれにあたります。

クラウドサービス利用費
クラウドサービスやWEBプラットフォーム等の利用費で、補助事業実施期間中に要する経費のみが対象となります。例えば、飲食店が新たにECサイトで通販を始めるにあたって開設するネットショップの利用料等がこれにあたります。サーバーの購入費やサーバー自体のレンタル費、パソコン・タブレット端末などの本体費用は対象外です。

外注費
加工や設計(デザイン)・検査などの一部を外注する場合の経費が対象になります。例えば、飲食店が業態を変えて新展開する際に作成するロゴのデザイン費等や、製造業者が新製品の性能検査を外部に委託する場合等がこれにあたります。

知的財産権等関連経費
事業化に当たり必要となる知的財産権等の取得に関連する経費で、弁理士の手続き代行費用や外国特許取得のために必要となる翻訳料が対象となります。

広告宣伝・販売促進費
広告(パンフレット、動画、写真等)の作成及び媒体掲載、展示会出展、セミナー開催、市場調査、営業代行利用、マーケティングツール活用等に係る経費が対象となります。例えば、飲食店が新業態で開店する際のチラシの作成費や新聞折込料、SNSへの広告料等がこれにあたります。

研修費
本事業の遂行のために必要な教育訓練や講座受講等に係る経費が対象となりますが、上限額が補助対象経費総額(税抜)の3分の1までと定められています。研修受講以外の交通費や滞在費等は補助対象外となっています。

実際に取り組む内容によって、補助金が使える例は異なるため、想定されている経費が補助対象になるのかどうかご不明な点は、どうぞお問い合わせください。
著者

石原 景太

シェアビジョン株式会社