事業再構築補助金第4回の採択の傾向分析

2022/04/15
2022年3月に発表された第4回公募の応募と採択の結果は、19,673件の応募に対し、8,810件が採択となり、全体としての採択率は44.8%となっています。

内訳は、以下のようになっており、最低賃金枠と緊急事態宣言特別枠で採択率が高かったことが分かります。
日本標準産業分類で応募割合/採択割合を分析すると、応募件数が多い方から、製造業(17.7%/22.7%)、宿泊業・飲食サービス業(17.0%/19.5%)、卸売業・小売業(16.3%/15.1%)、建設業(11.7%/10.4%)となっていますが、応募件数と採択件数の割合に大きな乖離が見られないことから、特定の業種が採択されやすいということはなく、幅広い業種で採択されていることが分かります。

認定支援機関別の応募件数と採択率を分析すると、以下のようになっており、認定支援機関種別による採択率は、多少のバラつきはあるものの、大きく乖離はないことが分かります。
また、採択結果の発表後、不採択となってしまった事業者は、事務局のコールセンターに電話で問い合わせをすると、不採択理由を聞くことができます。これは第1回から行われていましたが、第4回より、審査された案件のうち不採択となったものについて、評価の高いものから順にABCでランク付けされ、教えてもらえるようになりました。

この評価がAであれば、合わせて教えてもらえる改善ポイントを踏まえて、事業計画を修正することで、次の公募で採択される確率はぐっと高くなります。また、B、Cであった場合には、事業計画の根本的な見直しが必要であると言えるでしょう。
著者

小林 卓矢

シェアビジョン株式会社代表取締役