グリーン成長枠とは

2022/04/15
グリーン成長枠は、第6回公募から新たに創設された枠で、グリーン分野での事業再構築を通じて高い成長を目指す事業者を対象としています。

グリーン分野とは、例えば、ガソリン車向け部品から電気自動車等向け部品製造への事業転換のように、グリーン成長戦略「実行計画」14分野に掲げられた課題の解決に資する取り組みとして記載があるものに該当し、研究開発・技術開発又は人材育成をあわせて行うことで、付加価値額年率5.0%以上(通常枠は3.0%以上)の増加を目指す計画を策定する必要があります。

グリーン成長戦略14分野

①洋上風力・太陽光・地熱 ②水素・燃料アンモニア ③次世代熱エネルギー ④原子力 ⑤自動車・蓄電池 ⑥半導体・情報通信 ⑦船舶 ⑧物流・人流・土木インフラ ⑨食料・農林水産業 ⑩航空機 ⑪カーボンリサイクル・マテリアル ⑫住宅・建築物・次世代電力マネジメント ⑬資源循環関連 ⑭ライフスタイル関連

通常枠と大きく異なる点としては、売上高10%減少要件を課さない点があります。この要件緩和により、コロナ禍にあっても売上が減少しておらず事業再構築補助金の申請を諦めていた事業者や、創業したばかりでコロナ前との売上比較ができない事業者も、申請ができるようになりました。また、補助金額が最大1.5億円まで引き上げられているため、投資額の大きな取り組みを計画している事業者にとっては、通常枠で採択されるよりもメリットは大きくなります。
具体的に想定される事例としては、以下のようなものがあります。
いずれの取り組みも、2年以上の研究開発・技術開発(大学や大手自動車メーカー等との共同研究等)、又は従業員の一定割合以上に対する人材育成(研修を通じた人材育成等)をあわせて行うことが要件となっており、通常枠での提出書類に加えて、研究開発・技術開発計画書、又は人材育成計画書を作成し、提出する必要があります。
著者

小林 卓矢

シェアビジョン株式会社代表取締役