事業再構築補助金 第6回はある?これまでの経緯解説

2021/12/23

事業再構築補助金創設の流れ 

12月21日に第4回が締め切られた事業再構築補助金について、その創設理由とこれまでの経過を振り返ります。 2020年12月15日に、経産省の令和2年度第3次補正予算案が閣議決定され、最大1億円を補助する「事業再構築補助金」が創設されました。 この10年間の中小企業施策の大方針は、中小企業の生産性の向上でした。その方法論として、ものづくり補助金などの補助金による最新設備導入などにより、生産性と付加価値向上などを促してきました。そんな中2020年4月頃より、新型コロナウイルスが世界中で猛威を振るいます。 新型コロナの影響で企業業績にも大きな影響が出るなか、中小企業庁の担当部長は「できるだけしっかりとした政策目的を確認できる補助金という制度にまずシフトするということを、財政当局と調整して生まれたのが事業再構築補助金です」と説明しました。 こうして、当面の需要や売上の回復が期待しがたいなか、ポストコロナ・ウィズコロナ時代の経済社会の変化に対応するため、思い切った事業の再構築を目指し、日本経済の構造転換に資する規模拡大、新分野展開、業態転換・事業転換等へ挑戦する企業の支援を狙う事業者を支援するべく、事業再構築補助金が創設しました。 

採択率 

第1回、第2回の申請数や採択率は以下のとおりです。 <第1回公募> 
第1回公募の応募件数は22,231件で、このうち申請要件を満たしたものは19,239件でした。8,016件が採択されました。採択率は36.1%です。 
<第2回公募> 
第2回公募の申請件数は全体で20,800件、採択数は9,336件、採択率は44.9%%という結果でした。
なお、緊急事態宣言特別枠は5,893者(要件を満たした申請件数4,326者)の応募があり、3,924者が採択されました。採択率は66.7%です。 
<第3回公募> 
第3回公募の申請件数は全体で20,307件、採択数は9,021件、採択率は44.4%%という結果でした。

現在は、第5回公募にむけて要項の発表が待たれるところです。
令和4年1月中に開始する予定と案内されております。 

第6回の公募は?

令和4年度の事業再構築補助金は現在審議が進められております。
経済産業省が発表した「令和4年度経済産業政策の重点、概算要求・税制改正要望について」では、令和4年度 中小企業・小規模事業者関係の概算要求等のポイントにおいて事業再構築補助金を引き続き行うと言及されておりました。
 申請要件や運用などの検討が進められておりますが、本補助金は第6回以降も継続となる見込みです。
著者

石原 景太

シェアビジョン株式会社