事業再構築補助金の不採択理由とは

2022/11/08
事業再構築補助金の不採択理由はどういった内容が多いのでしょうか?不採択理由を聞くことで不採択になりやすい特徴が掴めるため、採択率を上げるために気を付けるポイントについて検証します。

事業再構築補助金の不採択理由を聞くことができる

事業再構築補助金は約半数の採択率となる補助金でかなり難易度が高いわけではありませんが、不採択となった事業者は不採択理由のポイントを理解することが必要です。
申請時の受付番号を控えておくと、不採択となった場合に審査員の不採択理由を聞くことができるので、受付番号は次回公募に向けての改善点がわかるようになります。「R」から始まる受付番号は事務局へ問い合わせる場合や連絡時に必要となりますので必ず控えておきましょう。

不採択理由に多い特徴とは

審査員のコメントを検証すると、不採択の理由として書類不備の内容や、公募要領の審査項目に沿ってコメントされている傾向にあります。特に「事業化点」「再構築点」が重点的に審査される特徴があり、改善点とポジティブコメントが記載され、A(採択)・B・C(不採択)で評価されます。

事業化点における不採択理由

このように、事業化点におけるコメントが多い傾向にあります。事業化点でおさえるポイントは以下のようにまとめられます。

再構築点における不採択理由

○事業再構築指針に沿った取組であることをはっきりとわかりやすく記載することが必要。
→事業再構築の類型に沿って製品の新規性要件等の各要件を満たしていることが明記されているか。
「事業再構築指針の手引き」
○リスクの高い思い切った大胆な事業再構築であると示せるとより好ましい。
○既存事業における売上の減少が著しいなど、新型コロナウイルスや足許の原油価格・物価高騰等の経済環境の変化の影響で深刻な被害が生じており、事業再構築を行う必要性や緊要性が高いと明記してほしい。
○市場ニーズや自社の強みを踏まえ、選択と集中を戦略的に組み合わせよりリソースの最適化を図る取り組みにしてほしい。
○先端的なデジタル技術の活用、新しいビジネスモデルの構築等を通じて、地域のイノベーションに貢献できる計画にしたらより今後に期待できる。
○新たに取り組む事業の内容が、ポストコロナ・ウィズコロナ時代の経済社会の変化に対応した感染症等の危機に強い事業になっているか明記してほしい。
○遂行について判断材料が少ないため、公募要領を基にして「事業計画書」をより明確に記載すると良い。

以上から再構築点におけるおさえるべきポイントは、
採択に向けて、審査項目のポイントをおさえて正しく事業計画書を作成し、必要書類を不備なく揃えることが必要です。
事業再構築補助金の申請を検討されている方は、認定支援機関にご相談ください。
著者

船着 貴弘

シェアビジョン株式会社取締役