事業再構築補助金は1度交付申請を受けた事業者は原則再度申請することはできませんが、唯一特定の申請枠であれば申請することが可能です。どういった方が対象となるのか、対象分野についてこの記事で詳しく説明します。
事業再構築補助金には「通常枠」「大規模賃金引上枠」「回復・再生応援枠」「最低賃金枠」「グリーン成長枠」「原油価格・物価高騰等緊急対策枠(以下「緊急対策枠」)」の6つの事業類型があり、同一法人・事業者では1回の公募につき1申請に限ります。
そのため、1度交付決定を受けた事業者は再度申請することは認められていません。
しかし、「グリーン成長枠」であれば一定の条件を満たす場合に採択されている事業者や交付決定を受けている事業者においても再度申請することが可能です。
グリーン成長枠は、研究開発・技術開発又は人材育成を行いながら、グリーン成長枠「実行計画」14分野の課題の解決に資する取組を行う中小企業等の事業再構築を支援する申請枠です。14分野とは、主にカーボンニュートラルの取り組みに該当する分野が選定されています。これまでのビジネスモデルや戦略を根本的に変える必要があり、大胆な投資によってイノベーションを起こすといった民間企業の前向きな挑戦を全力で応援するという国の方針のもとに導入されました。
補助対象事業の要件や補助金額についてはこちら。
グリーン成長枠とは
第6回公募から新たに追加されたグリーン成長枠ですが、令和4年9月に採択発表が行われました。通常枠と比較して補助上限額が中堅企業で1.5億円と優遇されており、グリーン成長枠は難易度が高いと予想されていました。
しかし、第6回の採択結果によると通常枠の45%に近い40%の採択率となり、想定よりも高い採択率であることがわかりました。
国としても進めたいカーボンニュートラルが補助金でも推進されている動きがあることが推測されます。
グリーン成長枠の対象分野には14分野ありますが、その内の申請事例をいくつか紹介します。
例①自動車
〈自動車産業の課題〉
ガソリン車が主流だった自動車産業の電動化に向け、蓄電池や燃料電池、モーター等の電動車関連技術やサプライチェーン・バリューチェーンの強化。
特に、国内での普及率が高い軽自動車や商用車等のユーザーのコスト面や車体設計上の制約が厳しい自動車の電動化や中小企業等のサプライヤーの競争力強化。
〈申請事例〉
コロナ前にガソリン向け部品加工を行っていた製造業は電動車向け部品の開発や試作に踏み切ること、整備・販売業はEVや燃料電池車への整備へ事業展開することで事業再構築を図る。
例②住宅・建築物産業
〈住宅・建築物産業の課題〉
省エネ住宅の普及に向け、供給側の中小工務店においてZEH等に対する習熟度の向上。
(ZEH:家庭で使用するエネルギーと太陽光発電等で創るエネルギーによって年間で消費するエネルギー消費量を実質的にゼロにすること)
〈申請事例〉
中古住宅の不動産仲介事業に参入し、省エネ、高耐震のノウハウを生かした建築技術によりフルリノベーションを行い、新築同等の高性能住宅をリーズナブルな価格で提供する事業展開を行う。
また、現状の建屋の状態を正確に評価することが必要であり、このノウハウ習得のために地元設計事務所等と連携し、当社スタッフ向けの人材育成研修を実施する。
2050年カーボンニュートラルに伴うグリーン成長戦略
他に、過去に事業再構築補助金で採択された事業者は、既に事業再構築補助金で取り組んでいる、また取り組む予定である補助事業とは異なる事業内容であることなどの申請要件があります。
シェアビジョン㈱はグリーン成長枠での採択実績があり、600件以上・採択率80%以上の補助金支援実績のある認定支援機関です。要件に当てはまるかどうかわからない、採択・交付決定が行われたが再度事業再構築補助金を活用したいという事業者はぜひご相談ください。
事業再構築補助金の採択済み事業者の再度申請は可能?
そのため、1度交付決定を受けた事業者は再度申請することは認められていません。
しかし、「グリーン成長枠」であれば一定の条件を満たす場合に採択されている事業者や交付決定を受けている事業者においても再度申請することが可能です。
グリーン成長枠とは
補助対象事業の要件や補助金額についてはこちら。
グリーン成長枠とは
グリーン成長枠の採択率は想定より高い
(出所:事業再構築補助金事務局)
しかし、第6回の採択結果によると通常枠の45%に近い40%の採択率となり、想定よりも高い採択率であることがわかりました。
国としても進めたいカーボンニュートラルが補助金でも推進されている動きがあることが推測されます。
グリーン成長枠の対象分野(事例あり)
(出所:経済産業省)
例①自動車
〈自動車産業の課題〉
ガソリン車が主流だった自動車産業の電動化に向け、蓄電池や燃料電池、モーター等の電動車関連技術やサプライチェーン・バリューチェーンの強化。
特に、国内での普及率が高い軽自動車や商用車等のユーザーのコスト面や車体設計上の制約が厳しい自動車の電動化や中小企業等のサプライヤーの競争力強化。
〈申請事例〉
コロナ前にガソリン向け部品加工を行っていた製造業は電動車向け部品の開発や試作に踏み切ること、整備・販売業はEVや燃料電池車への整備へ事業展開することで事業再構築を図る。
また、電動車において求められる部品や性能について正確に理解するため、外部の専門家による研修を通じて人材育成を行う。
例②住宅・建築物産業
〈住宅・建築物産業の課題〉
省エネ住宅の普及に向け、供給側の中小工務店においてZEH等に対する習熟度の向上。
(ZEH:家庭で使用するエネルギーと太陽光発電等で創るエネルギーによって年間で消費するエネルギー消費量を実質的にゼロにすること)
〈申請事例〉
中古住宅の不動産仲介事業に参入し、省エネ、高耐震のノウハウを生かした建築技術によりフルリノベーションを行い、新築同等の高性能住宅をリーズナブルな価格で提供する事業展開を行う。
また、現状の建屋の状態を正確に評価することが必要であり、このノウハウ習得のために地元設計事務所等と連携し、当社スタッフ向けの人材育成研修を実施する。
事業再構築補助金を検討されている事業者は、経済産業省が発表しているグリーン成長戦略に則った事業内容であるか確認してみてください。
2050年カーボンニュートラルに伴うグリーン成長戦略
他に、過去に事業再構築補助金で採択された事業者は、既に事業再構築補助金で取り組んでいる、また取り組む予定である補助事業とは異なる事業内容であることなどの申請要件があります。
シェアビジョン㈱はグリーン成長枠での採択実績があり、600件以上・採択率80%以上の補助金支援実績のある認定支援機関です。要件に当てはまるかどうかわからない、採択・交付決定が行われたが再度事業再構築補助金を活用したいという事業者はぜひご相談ください。
著者
船着 貴弘
シェアビジョン株式会社取締役
1976年12月生まれ。 2000年立命館大学卒業後、株式会社エフアンドエム入社(東証JASDAQ上場)。主に税理士・公認会計士向けサービスの営業企画部門担当及びファイナンシャル・プランナー(FP)部門担当。真の顧客のためのアドバイスや金融商品の取扱いを広めることに社会的意義を見出す。その後、FP部門の譲渡に伴い、2015年に譲渡先である総合保険代理店へ。保険代理店においても、継続しFP部門担当を務めるとともに、業務基幹システムの導入等を経営企画室にて行う。2017年に総合保険代理店を退社し、シェアビジョン株式会社取締役に就任。現在に至る。